代表取締役 須藤 靖夫
史上において未曾有の大災害となりました東北大地震により被災された方々には、心からお見舞いを申し上げます。
私どもは小さな会社ではありますが、少しでも早く復興が遂げられることを願い、この国難ともいうべき状況の中、被災地救援のために会社としてまたは個人として、微力ではありますがさまざまな活動を行ってまいりました。そして今後とも継続してまいるつもりでございます。
当社は東京に居を構え、幸いにして大難はまぬかれたとはいえ、計画節電の影響を受けて生産高は下がりましたので今回のことは決して他人事ではありません。経営面はもちろんのこと、さまざまな価値観、そして人生観をも見直す機会となりました。
3.11以降2ヶ月ほどの世情は、あらゆる行事の取りやめ、延期が続きました。企業行動も縮小と撤退が相次ぎました。これらの行動や志向は、被災者の気持ちを思い測るがゆえに、そして深い哀悼の意と共感を表す意味合いをこめてとられたものでした。
しかしながら、企業行動の縮小や停止はむろん経済の停滞をももたらします。
ゴールデンウイークを境にして空気の流れが変わり、はたしてこれらの、いわばマイナス思考による企業行動がほんとうに被災者のためになるのだろうか、という見方が強まってまいりました。被災地の復興を願うのであれば、被災しなかった企業や個人がそれぞれ本来の業務や生産活動によって得た利益の一部を被災地に還元するほうが理にかなっているのではないだろうか、という考え方が大勢を占めてきました。
他方、当社は従前より業容拡大のために関西支社構想をもっておりましたが諸般の事情により実現はしませんでした。その事情のひとつを述べますと、企業は経営の効率化を図るとき、分散と集合をはかりにかけて検討することがあります。
当社においては分散は経営の効率化の面でやや疑問がある、ということから集中の方針をとってきたのですが、反面、リスクは分散するべしという基本的な考え方もあります。
私は今回の大震災からいろいろと学ばねばならないと思いました。
昨今の経済事情からすれば、自社を守ることだけで精一杯ではありますが、ただ単に自社中心の狭い考え方を改めて、幅広くお客様の便宜をはじめとして社員および関係者の方々の利益を考えるとき、効率ばかりを追及する姿勢は改めねばならないと思い至りました。多少は非効率であったとしても非効率がもたらす緩やかな暖かさ、場合によってはムダも必要、という別な効果を期待しつつ、今後は業界全体に加えて、地域の利益をも視野に入れつつ、さまざまな方法をもって社会貢献できる企業を目指すつもりです。
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