編集者のひとりごと

カルチャー・プロの社員が日々気が付いたこと,興味を持ったこと,発見したことなどを自由に綴っていきます。

最近の投稿

夏と言えば怪談 ―雪女(前編)―

最近では気温が35度を超える日も珍しくなくなりました。
地域によっては40度になっているところもあるようです。
皆様,熱中症対策はくれぐれも念入りになさってください。

さて,こんな暑い日には怪談で涼しくなりましょう!
そしてせっかくなので,日本の怪談を英語で読んでみませんか?

怪談を英語で読むことには大きなメリットがあります。

怪談が苦手な人にとっては分からない単語は
飛ばして読めばそれほど怖くなく,
怪談が大好きな人にとっては,英単語を調べれば怖さは倍増,
英語の勉強にもなり一石二鳥です。

今回選んだ怪談はThe Snow Wife(雪女)。
DKbooksから出ている,子ども向けの
世界のおとぎ話を集めた本に入っている話を抜粋して,
少しご紹介いたします。
(和訳:カルチャー・プロ英語担当T)


***

Long ago, there was a young man.
One winter night, someone knocked at his door.
When he opened the door, he found a young woman lying outside.
昔々,若い男がいました。
ある冬の夜,誰かが扉をたたきました。
扉を開けると若い女が外で倒れていました。

***


ん?

雪女って吹雪の夜に出かけた父親とその息子の話ではなかったでしたっけ?
そして,雪女に息を吹きかけられた父親は死んでしまうのですよね?
英語では特に描写はないですが,
もう父親が亡くなったところから話が始まっているのでしょうか。
それにしても,Snow Wifeは登場から少し元気が無いようです。

もう少し読み進めてみます。


***

The man asked the woman to marry him because she was very beautiful.
During the winter, they lived happily together.
男は女がとても美しかったので結婚を申し込みました。
その冬,二人は幸せに暮らしました。

***


雪女と知らずに夫婦となるのは変わらないようです。

長くなってしまったので,後編に続きます。
〈英語担当T〉

Retold by Neil Philip. Illustrated by Nilesh Mistry. The Illustrated Book of Fairy Tales. Great Britain, Dorling Kindersley, 1997.

#英語 #児童書の英語 #昔話 #英語を楽しむ #英語で読む怪談 #怪談で涼しくなる

本の居場所

いつの日か 君のノートもここに並ぶのだ
One day, these notebooks will find their place here.

これは,映画「奇跡がくれた数式」でイギリス人のハーディ教授が
インド人学生のラマヌジャンにかけた言葉です。

ラマヌジャンは直感的に数学の公式をひらめく天才ですが,
学歴が無いことやインド人であることを理由に,
イギリスで差別に苦しみます。

ハーディ教授は彼の才能を認めていますが,
自分の発見が誰にも相手にされないことに
ラマヌジャンは焦りや苛立ちを募らせていきます。

それに気が付いたハーディ教授は,
彼を大学の図書館に連れていきます。

そこでは,ニュートンなど著名な数学者のノートなどが展示されており,
それらを見ながら上のセリフでラマヌジャンに辛抱するように伝えます。

いつの日か 君のノートもここに並ぶのだ
このセリフはとても英語らしい表現に感じられます。

この日本語訳をあえて英語にしてみてください。
様々な表現の仕方があるかと思います。
One day, these notebooks will be placed here.
One day, many people will see these notebooks here.
と言っても間違いではないです。

しかし,あえて能動態を使うことで,
あたかも本が自分自身で
自分の居場所を獲得していくようなニュアンスが加わり,
それが様々な困難の中でもがくラマヌジャンの姿と重なって
味わい深いセリフになっているように感じます。

ラマヌジャンのノートのように
私たちが制作に関わった本や制作物が
それぞれの場所で誰かの助けになっていてほしいと思います。
〈英語担当T〉

#英語 #数学 #映画の英語 #奇跡がくれた数式 #タクシー数 #分割数 #英文法 #能動態